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2024.11.20
本物のダイヤモンドとは、天然ダイヤモンドのことを言います。
地球の奥深くで何億年も前に生まれた宝石こそが、本物のダイヤモンドです。
対して偽物のダイヤモンドとは、「合成石」「人造石」「模造石」などが挙げられます。
それぞれの特徴をチェックしていきましょう。
合成石とは、天然の宝石と全く同じ物質を、人の手で作り出したものです。つまり天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドは、どちらも同じ「ダイヤモンド」という石です。
両者の差は、自然界で生まれた宝石か、実験室で生まれた石かの違いです。
また合成ダイヤモンドは実験室で作っているため「ラボグロウンダイヤモンド」と呼ぶこともあります。
人造石も合成石と同じで、人が作り出した石です。ただし合成石と違い、人造石は自然界には同じ物質が存在しません。
代表的な人造石なのが、人造キュービックジルコニアです。
見た目がダイヤモンドに似ているため、ダイヤモンドの代用品として使われます。
また、近年多く流通している人造モアサナイトも、ダイヤモンドの代用品となる人造石です。
他にも人造ガドリウム・ガリウム・ガーネット(GGG)や人造イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)なども、ダイヤモンドの代用品となる人造石です。
名前を見ても分かるように、これらの人造石はそれぞれ異なる物質から作られたものであり、どれもダイヤモンドではありません。
模造石とは、ダイヤモンドと外見が似ているだけの別の物質です。
見た目が似ていれば模造石と呼べるため、鉱物ではないガラスやプラスチックも模造石に含まれます。
例えば、クリスタルガラスのように、透明度の高いガラスをダイヤモンドに似せてカットした場合は、ダイヤモンド模造石となります。
ただし、模造石は安価な素材を使うことも多く、偽物のダイヤモンドの中でも一番容易に見分けることができます。
ダイヤモンドの偽物には、「合成石」「人造石」「模造石」の3種類があることがわかりました。ここからは、偽物のダイヤモンドの見分け方をご紹介します。
ダイヤモンドは水をはじく性質である「疎水性」が強いです。
この性質を利用した見分け方が、水を垂らす方法です。ダイヤモンドの表面に水を垂らすと、疎水性のために水が弾かれる様子が観察できます。
これをもとに、本物と偽物を見分けるというわけです。ただし、この方法にはいくつかの問題点があります。
1つ目は、ダイヤモンドのサイズです。小さなダイヤモンドに水滴を垂らすのは難しく、そのわずかな水滴を観察するのも大変です。
2つ目は、疎水性の知識が必要な点です。例えば、ダイヤモンドとガラスが水をどの程度弾くかを知らなければ、この方法で区別するのは難しいでしょう。
ダイヤモンドは、熱伝導率も高い宝石です。そのため、ダイヤモンドを冷蔵庫に入れて冷やし、その後取り出した際にどれだけ早く室温に戻るかを確認するという見分け方があります。
また、熱伝導率の高さを利用した見分け方には、他にも「ダイヤモンドに息を吹きかけて曇らせ、その曇りがどれだけ早く晴れるかを見る」という見分け方もあります。
ただしこの方法も、石の大きさと知識の有無が問題となるので、誰もが簡単に確実に見分けられるとは言い難いです。
ダイヤモンドの屈折率を利用した見分け方として、新聞紙や線を引いた紙の上にダイヤモンドを置いて観察するという方法です。ダイヤモンドを逆さまに置くと、その下の文字や線が見えなくなります。
ただし、この方法が効果的なのは「カット品質が良いラウンドブリリアントカット」のダイヤモンドに限られます。カットの品質が悪い場合や、他の形状のカットだと本物でも文字が見えることがあります。
また、この方法を使うにはダイヤモンドを逆さまにする必要があるため、リングやペンダントにセットされたダイヤモンドには適用できません。
ルーペでダイヤモンドを拡大する、という方法は多くのプロが行う見分け方です。
ダイヤモンド特有のインクルージョン(内包物)はないか、面と面の稜線(りょうせん)はダイヤモンドの特徴と同じか、ダイヤモンドの偽物の特徴は見つからないかなど、様々な部分を見ています。
残念ながら、この方法もまた、知識や経験が必要な見分け方です。更に宝石用のルーペは、ただの拡大鏡ではありません。宝石を見るための特別なレンズの付いたルーペです。
このように特別な道具も必要であるため、ルーペで見る方法もあまり現実的な方法とは言えません。
※多くのサイトでは、「ダイヤモンドの真贋は身近なもので見分けることが可能」と紹介されています。しかし実際は、真贋を見極めるには、知識や経験が不可欠です。
付け加えて言えば、偽物の1つである合成ダイヤモンドは天然ダイヤモンドと同じ物質であるため、身近なものだけで見分けることは不可能です。
大切な宝石を正しく見極めるためにも、自己判断だけで決めずに、経験豊富な鑑定士に依頼されることをおすすめします。